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Top > Research > Quantum Modeling : Quantum modeling of insulators

Updated August 21, 2017

■ テーマ例 ■

量子化学計算を用いた絶縁材料中の電荷輸送特性の定量的評価

佐藤正寛・熊田亜紀子・日髙邦彦・平野敏行・佐藤文俊

有機分子は絶縁材料として広く用いられているが,きたる高電圧直流送電システムの導入に伴い,有機絶縁体の通電劣化機構に関する深い理解が求められている.しかし,有機絶縁材料は材料の分子構造の複雑さ・巨大さ・純度の制御の難しさが相俟って,半導体材料と異なり物性論的な研究がはなはだ遅れており,材料開発の障害となっている.近年,計算機の発展および計算のアルゴリズムの進歩に伴い大規模系の量子化学計算が可能となり,今世紀に入ってからようやく高電圧分野,絶縁分野においても海外を中心に量子化学計算を用いた萌芽的な研究が始まった.しかし,先行研究は定量性を欠き,現象論的あるいは経験的なパラメータに頼らざるを得えないのが現状である.以上に鑑み,我々は誘電・絶縁材料における電荷の輸送特性を,現象論的あるいは経験的パラメータを排除したうえで,量子化学計算を用いて定量的に評価している.さらに本研究は,液体・高分子材料特有の有機分子のダイナミクスあるいは高分子材料に特有のモルフォロジーが電荷輸送特性に与える影響,ならびに,不純物や欠陥の電荷輸送特性や電荷注入特性への影響を明らかにすることを目指している.


図1 マルチスケールなモデリング方法の一例
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